システムエンジニアのやりがいと必要スキルは非常に魅力的!
おっすー。ガッチョです。
今回はシステムエンジニアのやりがいと必要なスキルについてです。
「システムエンジニアのやりがいってどんなものがあるのかな?」
「必要なスキルって難しそうだけど私でもやっていけるのかな?」
システムエンジニアの仕事に興味はあるけど、こういった悩みがあることで、次の一歩を踏み出せない人は多いかもしれません。
私が経験してきた過程で感じたやりがいは、ずばり「テクニカル&マネジメントスキルが身につく」とです。その他にも「ニーズが多く将来性がある」、「多くの目新しいことに触れられる」といったことも挙げられます。
また、これらを得るために一番必要だと考えているのが「コミュニケーション力」のスキルです。
詳細は以下の記事で説明していますので、これを読むことでシステムエンジニアへのモチベーションがアップするでしょう。
とあるシステムエンジニアのリアルな一日
では早速やりがいとスキルを説明・・・していきたいところですが、その前にシステムエンジニアのよくある一日を例として皆さんに見てもらいます。
この例では、システムエンジニアが一日を通してどのようなことを考えながら過ごしているのか、を感じ取ってもらいたいです。
システムエンジニアが働くリアルな姿が思い浮かぶだけでも、その後で説明するやりがいやスキルとの繋がりが理解しやすくなるはずです。
9:00 出社&メール確認
出社したら、メールやTeamsで急ぎの依頼が来ていないか確認。
何故か夜遅くに「この打ち合わせ、明日出席よろしく!」みたいな青天の霹靂的お願い(強制)が来ていることもしばしば。
9:30 朝会
緊急のお願いがないことを確認し、安心したところでプロジェクト全体の朝会を実施。
全体周知事項の他、チーム毎に昨日やったこと・今日やること・困っていること等を手短に報告する。
朝会に慣れてくると、作業に困り果てているチームが場を支配しがちなので、締めるところは締め、必要に応じて別枠で打ち合わせの場を設ける。
10:00 顧客ミーティング
システムへの機能追加依頼があるということなので、顧客とミーティング。
決めることを考えて準備しておかないと、顧客が言いたいことを言うだけの場になるので、寄り添う姿勢も見せつつこちらの意見(言い分)も伝え、議論がしっかり着地することを優先する。
何も決まらないミーティングはやる意義なし。
11:00 自作業
直前のミーティングで、今週中に対応要否の判断をお願いします、と依頼された作業の計画を立てる。
見切り発車せず、まずは計画を立て、他作業とのトレードオフが可能かを顧客へ提示&合意する。
他作業の割り込みが多いので、自作業はあまり持たず臨機応変に動くことを心掛ける。
12:00 お昼休憩
同僚とランチタイム。
自席でコンビニ弁当を食べることも多いが、ただでさえ一日中座っていることが多いのだから、たまには近くに新規オープンしたお店にでも食べに行きましょうか。
13:00 チームミーティング
設計チームのミーティング。
一人ひとりに状況を確認するが、報告してもらう内容は朝会と変わらず。
ただし、内容が一番細かい粒度となるので、個々の報告内容はしっかりトレースし、必要に応じて潰しこむ。
13:30 自作業
チームミーティングで出たペンディング(保留)事項を解決するため、顧客に相談しに行く。
ペンディングは解決するが、大抵「別件なんですけど~」と別作業をぶっこまれることも多いので、話を聞いた後で「チャットかメールで明文化して依頼してください」とお願い(強制)する。
15:00 顧客ミーティング
打ち合わせの概要が周知されていないので何を話すかわからないのにも関わらず、その枠だけはやけに長い打ち合わせに出席する。
どうやら前工程で積み残されていた作業を、どのように捌いていくかの意見を求められる場らしい。
仕方がないのでその場で結論を出せるものは出していくが、事前に検討が必要なものも多いので、そこは持ち帰らせてもらう。
(ついでに「決め事があるなら事前周知をお願いします」と、くぎを刺しておく。)
17:30 自作業
定時を迎えたが、11時からやるつもりだったタスクが残っているため、残業する。
メンバのコーディング内容のレビューだが、これまでに実務経験のないプログラミング言語なので、勉強しながら確認することが日課になっている。
これをやっておかないと、メンバが明日やる作業がなく路頭に迷ってしまうので、残業は致し方なし。
18:30 帰宅
明日の作業予定を確認し、帰路につく。
今日も一日頑張った!
どうでしょうか。イメージしやすかったでしょうか。
このようにシステムエンジニアの一日は同じ作業を繰り返すことは少なく、常に複数のタスクを様々なスキルを駆使しながら捌いていきます。
システムエンジニアのやりがい一覧
では、続いてシステムエンジニアのやりがいとしてよく言われるものをご紹介します。
まずはミクロな視点でのやりがい2点です。
- テクニカルスキルが身につく
- マネジメントスキルも身につく
テクニカルスキルが身につく
まずは、テクニカルスキルが身につくということです。
すべて挙げるのはキリがないのですが、一例として以下のようなものがあります。
- JavaやPython等のプログラミング言語知識
- 金融・物流・製造等の業務知識
- GitやVisualSutdioCode等の開発ツールの使い方
- AWSやAzure等のクラウドサービスを用いた開発手法
- 継続的な運用・保守スキル
- システムのセキュリティやパフォーマンス等の非機能要件知識
このように、多岐にわたるテクニカルスキルを有することができます。
システムエンジニアには最低限の開発スキルがないとプログラマとの会話のキャッチボールができませんし、業務知識がないと要件定義や設計の理解が進みませんので、いかに多種多様なスキルが身につけておく必要があるかがわかるかと思います。
なお、そもそもプログラマからシステムエンジニアになることも多いので、このあたりのスキルは自ずと身についていることも多いです。
マネジメントスキルも身につく
次に、マネジメントスキルです。
こちらは、主にシステムエンジニアがチームリーダを兼務する場合に得られるスキルと言えます。
チームリーダを担う場合、チームの作業計画や進捗管理、関係者との調整・折衝力等が必要となってきます。
また、マネジメントスキルというと「人の管理」と思われがちですが、当然そこには自分自身も含まれます。そのため、責任ある立場として自分を律し、社会人としても成長することができます。
続いては以下の3点について、よりマクロな視点でのやりがいです。
- 今もこれからもニーズが高い
- 社会貢献できる
- 同じ現場に留まり続けない
今もこれからもニーズが高い
システムエンジニアはこれからもニーズが非常に高く、引く手あまたな職種だと言えるでしょう。
マズローの欲求5段階(説明は割愛)にも「承認欲求」があるように、その状況自体がやりがいとも捉えられますが、自分の仕事が将来も約束されやすいという事実は、モチベーションに繋がることも少なくないはずです。
社会貢献できる
自分のつくりあげたシステムを世の中の大勢の人が利用し、それによって感謝されるシステムだとしたら、それだけでやりがいに繋がりますよね。
皆さんが普段使っているあの企業の予約サイトや注文システムも、どこかのシステムエンジニア達が作り上げた集大成です。
不特定多数の人が使わない企業内向けシステムの開発も多いですが、それは逆に少人数からの利用頻度が高いシステムであるとも言えますので、「企業向けの信頼性が高いシステム構築に携わった」という誇りを持つことができます。
同じ現場に留まり続けない
システムエンジニア(社内SEを除く)は、顧客の作業場所に応じて自身の作業現場も変わることが多いですが、これが人によってはやりがいに繋がることもあります。
何故かというと、一般的な仕事は同一作業場所で長期間働くことが多いですが、システムエンジニアの場合は数か月~数年で作業場所が変わることもあり、新たな環境で仕事ができるからです。
私は色々な場所に行くのが好きなので、これを醍醐味と感じていますが、人によっては同じところで腰を据えて作業をするのが好きな人もいますので、人を選ぶやりがいですね…。
では、やりがいがわかったところで、システムエンジニアの向き不向きについても考えてみます。
以下は、これまで自分が一緒に仕事をしてきた人を観察しながらわかってきた傾向ですので、参考にしてもらえればと思います。
向いている人:好奇心旺盛な人
システムエンジニアに向いている人は、ずばり好奇心が旺盛な人です。
何故かと言うと、「より良い解決策はないか?」という思考が仕事の中で常に必要だからです。
過去に経験した同じような案件でも、時と場合によっては他の手法のほうがより良いかもしれません。逆に言えば、これまでやってきた方法(現状維持)がベターとは言えないことも多いのです。
そのためには、常日頃から色々なところにアンテナを張っておく必要があります。
以前、参画していたプロジェクトでパフォーマンスを出せない後輩がいました。
これまで、後輩に対してはIT分野の技術力は一朝一夕でつくようなものではないと考え、基本的に「教える」ことで接してきたのですが、それでは私が望んでいるような成果が出せずにいたのです。
そこで、「後輩だから」「IT業界だから」という先入観は捨て、対人関係という観点から改善を図ろうしました。
すると、「教える(ティーチング)」ではなく「引き出す(コーチング)」という対話の仕方があることを知りました。
それを実践したところ、後輩は自分の考えを主体的に口にするようになり、パフォーマンスが少しずつ上がってきたのです。
これまでの考え方に固執せず、より良い答えを模索し成功できた良い例かなと思っています。
このように、視野を広めてあらゆる可能性を模索する好奇心が必要です。
ちなみに、好奇心は後述するカッツ理論におけるコンセプチュアルスキルの「知的好奇心」に該当し、体系的にも必要なスキルとして挙げられているようですね。
私も平日の仕事だけでなく、休日には仕事以外のことに能動的に興味を持つようにしていますが、そのあたりの「休日の過ごし方」についても記事を上げるつもりです。
向いていない人:対人関係が苦手な人
一方、システムエンジニアに向いていない人の特徴としては、対人関係が苦手な人です。
何故かというと、システムエンジニアは一人で仕事はできないからです。
こちらの記事でも紹介していますが、システムエンジニアにはコミュニケーション力が必須となってきます。
第一に、人と会話せずに進められる作業はほとんどありません。要件定義だけでなく、設計や開発、テストまでも、一人で仕事はできません。
また、会話をするだけなく、その内容も認識相違がないよう緻密に詰めていく必要があるため、ここに苦手意識を持つ人にとっては、苦行でしかないでしょう。
必要なスキルをランク付け
では、ここでシステムエンジニアとして必要なスキルを私なりにランク付けしてみます。
スキルといっても、トレンドが目まぐるしく変化するテクニカルスキルを挙げる意味は薄いので、ここではカッツモデルに挙げられている「ヒューマンスキル」を参考にしていきます。
ヒューマンスキルとは、良好な対人関係を構築および維持するための能力です。
引用:カッツモデルとは?構成スキルと人材育成への活用方法を解説
上記で挙げられている要素(スキル)は以下の6つです。
- リーダーシップ
- 動機付け(働きかけ力)
- コミュニケーション力
- プレゼンテーション力
- ヒアリング力
- 交渉力
どれも社会人として働いていく上では必須なスキルですが、ここではシステムエンジニアに必要なものに特化してランク付けしてみます。
ランクA:コミュニケーション力
ランクAはコミュニケーション力です。これが一番重要だと私は考えています。
理由は繰り返しになってしまいますが、システムエンジニアは一人では仕事ができないからです。
コミュニケーション力と一口に言っても様々な要素がありますが、基本的にチームで仕事をする以上は正確・適切にやり取りをするスキルが求められますので、全般的に必要といえるでしょう。
ランクB:プレゼンテーション力、ヒアリング力、交渉力
ランクBはプレゼンテーション力とヒアリング力、交渉力です。ただ、これらのスキルは切っても切り離せないスキル群だと考えています。
なぜなら、プレゼンテーション力は相手に正しく分かりやすく「伝える」、ヒアリング力は相手から「引き出す」、交渉力はそれらを用いて相手と合意を得るスキルですので、どれかが欠けていたり、極端に苦手だと、相手方との調整に苦労することでしょう。
そのため、これらのスキルは必要であることは間違いないです。しかし、これらさえも前提としてコミュニケーション力があってこそ成り立つため、ランクBとしています。
ランクC:リーダーシップ、動機付け(働きかけ力)
ランクCはリーダーシップや動機付け(働きかけ力)のスキルです。
では、これらのスキルの必要性が想定的に低い理由は何でしょうか。答えは、チームの「リーダ」が兼ね備えれば問題ない資質だと考えているからです。
チームを統率し、動機付けをするのはリーダの役割であって、必ずしもシステムエンジニアの役割ではありません(もちろん、上記で述べたとおりシステムエンジニアがチームリーダである場合もあります)。
未経験からのシステムエンジニアでも大丈夫
ここまでの内容を見てもらうと、「やっぱり専門的な技術がたくさん必要なんて私には無理そう…」と感じる人も多いはずです。
しかし、システムエンジニアに求められるのは、どちらかというとマネジメントスキルやヒューマン力等、技術力でない部分が意外と多いことにも気づくことができます。
そのため、他業界でキャリアを積んできた人が、システムエンジニアになって成功するという事例もあるようです。
私の会社では役職等級によって待遇が変わりますが、未経験と経験者で大きく差が出るといったことは聞きませんし、むしろ他業種の方だと既存社員の凝り固まった考えではなく新しい知見を持っていることが多く、それが顧客の課題解決には貴重な意見になり得るという話があったのも覚えています。
また、前職が関連業種だった(金融や製造業等、システムを作られる側の企業で働いていた)ので業務知識が豊富だったり、管理職で人をマネジメントする力に長けていたりすると、優遇されることもあるのではないでしょうか。
まとめ
システムエンジニアのやりがいは「テクニカル&マネジメントスキルが身につく」ことに始まり、「ニーズが多く将来性がある」、「多くの目新しいことに触れられる」といった点が挙げられます。
また、一番に必要とされるスキルは「コミュニケーション力」です。
他のスキルはシステムエンジニアになってから身につけることもできますが、コミュニケーション力だけは事前に習得しておきたいスキルです。
IT人材はこの先も需要が見込まれるため、コミュニケーション力があれば未経験でも重宝される可能性は大いにあるでしょう。
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